論文・書籍・発表資料など

論文・書籍・発表資料

種別 論文
タイトル 日本語教育、日本語学の社会貢献 ―ろう児に対する日本語教育を例に―
著者 一橋大学国際教育交流センター 庵 功雄著
書籍・出典 台湾東海大学『多元文化交流』第13號(2021年6月)<特集>教育関係者の社会貢献
解説

この論文は日本語教育、日本語学が果たしうる社会貢献の可能性の1つとして、ろう児に対する日本語教育のために外国人に対する情報提供の方策の検討から出発した「やさしい日本語」が使えるのではないか、ということを書いたものです。

本論文ではろう児が習得すべき日本語の技能は、読む、書くの2技能だけであり、聞く、話すの2技能は不要であると述べています。なぜなら、日本語文が読めれば、音声認識ソフトやノートテーカーの助けを借りて書記日本語になったものが使えるからです。

また、「音声なしでも(対象とするのが書記言語であれば)習得可能」ということは、日本人が歴史的に行ってきた「漢文訓読」がそれを証明しています。

明晴学園で行われてきた日本語教育についても書かれていますので、ぜひご一読ください。

関連URL http://www12.plala.or.jp/isaoiori/rouzi_toukai.pdf
関連ファイル  rouzi_toukai.pdf
種別 論文
タイトル ろう児または難聴児のためのアメリカの言語発達チェックリスト
著者 米国上院BS210委員会
書籍・出典 カリフォルニア州立ろう学校
解説

明晴学園ではギャロ―デット大学で取りまとめられたVCSL、カナダのオンタリオ州で用いられていたアセスメント、明晴学園の独自の評価方法などを用いて、手話の言語発達を見ています。この指標はご家庭で保護者の方が観察する際の参考になるようにと明晴学園で翻訳したものです。この指標は言語発達(手話も音声も含む)を見るものです。

※https://www.cde.ca.gov/sp/ss/dh/sb210langmilestones.aspを許可を得て明晴学園で翻訳したものです。

関連URL https://www.cde.ca.gov/sp/ss/dh/sb210langmilestones.asp
関連ファイル  ろう児または難聴児のためのアメリカの言語発達チェックリスト (訳)明晴学園.pdf
種別 論文
タイトル 『バイリンガルろう教育実現のための一提案 手話単語つきスピーチからトランスランゲージングへ』/佐々木倫子著
著者
書籍・出典 「言語教育研究」2015年 第5巻
解説

バイリンガル教育の専門家が、聞こえない子(ろう児)の言語獲得には手話と日本語の二言語習得、バイリンガリズムが基本であることを述べ、さらに二つの言語をひとつのシステムとしてとらえる「トランスランゲージング」という最新の概念について論じています。

著者の了解を得て明晴学園がサイト内に掲載しています。

PDF『言語教育研究』2015年 第5巻

関連URL
関連ファイル  trancelanguage.pdf
種別 論文
タイトル 『Spoken English Language Development in Native Signing Children With Cochlear Implants』(人工内耳をしたネイティブ・サイナー児の音声英語発達)/Kathryn Davidson(キャスリン・デビッドソン)ほかの共著
著者
書籍・出典 「Journal of Deaf Studies and Deaf Education」誌2013年10月号論文
解説

人工内耳をしたろう児がどのように音声語を獲得しているかを、「人工内耳をしたネイティブ・サイナー(両親もろう者のろう児)」について調査した研究。手話を身につけたろう児は音声言語の学習も進むことを明らかにしています。人工内耳には手話が必要なだけでなく、その手話は「自然手話」であることがポイントです。

著者のデビッドソンらは、人工内耳をしたろう児の手話と音声語の習得を専門的に研究している認知言語学者で、日本にはこれだけの専門性をもつ研究者はいないようです。

PDFファイルは関連URLに記載したサイトから入手できます。

関連URL http://jdsde.oxfordjournals.org/content/early/2013/10/16/deafed.ent045.full.pdf+html
関連ファイル
種別 論文
タイトル 『Should All Children Learn Sign Language?』(ろう児はみな手話を学ぶべきか?) /Nancy K. Mellon(ナンシー・メロンほかの共著)
著者
書籍・出典 「Pediatrics」 Vol 136, No. 1, July 2015(米国小児科学会誌2015年7月号)
解説

耳鼻科学、言語学、教育学などの専門家が小児科学会誌のためにまとめた論文。人工内耳をするかしないかにかかわらずろう児には手話が必要、あるいは有益と論じています。「ランゲージ」誌論文と重複しますが、より広い視点からの考察が加えられています。

関連URLに記載したサイトで参照できます。

関連URL http://pediatrics.aappublications.org/content/136/1/170
関連ファイル