2020年9月の記事一覧
どきどきの「どきん」2020年版
毎年恒例(?)、詩の暗記発表会です。
今年のお題も教科書から、谷川俊太郎さんの詩「どきん」です。
発表順を決めるため、先生が作ったくじを引きます。
どきんの「ど」を引いてしまい、トップバッター?いやだー!
と、椅子から崩れ落ち、後ろから先輩に励まされます。
ルールはひとつ。書き終わるまで後ろを振り返らないこと。
書き始めると、隣の教室からゾロゾロと1・2年生が見学にやってきました。
手の空いている先生たちも集まってきました。
教科書のこの詩を暗記して書いているんだって。
すごいなあと、教科書とホワイトボードの文字を見比べます。
そして、これはこういう詩なんだよ、と、ほかの子が、
手話に翻訳した「どきん」を1・2年生に披露します。
日本語が第二言語の子どもたちは、
「どきん」の手話翻訳動画を手立てに、日本語の詩を読み進めます。
ですので、人によっては日本語の詩の確認をする際に、
手話翻訳の「どきん」を表しながら確かめることもあります。
全文書き終わって確かめの時間に入ると、背後の子どもたちがザワザワし始めます。
あっちに移動したり、こっちに移動したりして、友だちの書いた詩を添削し、
「そこは「お」だよー!」
「それは消さなくても合ってるよ!」
と、思い思いに手話で応援します。
もちろんホワイトボードに向いている友だちに、
その手話は伝わらないのですが、応援に熱が入るあまり近づきすぎて、
先生に「こらこら、後ろに下がりなさい。」と、注意される場面もありました。
全部合っているのに自信がなく、書いては消してを繰り返し…。
みんながしびれを切らしたころ、ようやくくるりと振り返りました。
まずは、正解・不正解ではなく、何度も何度も確認したことを、先生がしっかりほめます。
結果は…ノーミス、暗記成功!
小テストでは、毎回どこか間違っていたので、喜びもひとしおでしょう。
かみしめるような表情が印象的でした。
時間が少なくなってきたので、仕切りを作って2人いっぺんに書きます。
先に終わった子はプレッシャーから解放され、
余裕の心持ちで、2人の詩を、教科書を見ずに添削しながら応援します。
昨年経験済みの先輩たちも、教科書片手に厳しい目で見つめます。
先に振り返った子は、先生のチェックが終わるまで、
いてもたってもいられず、神頼みを始めてしまいました。
焦らされながらの結果は、これまた暗記成功!
最後の友だちも成功すれば、全員ノーミスの記録達成です。
机に手をかけて確認する後ろ姿に、クラスメイトの熱い視線が注がれます。
最後の友だちが振り向きました。
先生ではなく、子どもたちでチェックしました。
果たして結果は?