どきどきの「どきん」2021年版

 

毎年恒例、小3詩の暗記発表会です。

題材は今年も谷川俊太郎さんの「どきん」。

まずは「どきん」手話翻訳版の、暗唱の発表です。

 

手話が母語である子どもたちが詩を楽しむためには、

まずは自分たちが理解できる手話で、詩が語られていることが大切です。

詩が持つ自由さと心地よさを狭めることなく、

別の言語に翻訳することはとても難しいことですが、

そこは手話ネイティブの先生の出番です。

詩のなかで多用されているオノマトペも、手話のCLやRSを使って、

日本語の詩と同様にバリエーション豊かに表現された、

すばらしい手話動画教材を活用します。

 

次は「ど」「き」「ん」のくじを引いて順番を決めて、

覚えた詩をホワイトボードに書きつけます。

書きつけた詩を最初から最後まで自分で確かめて、

納得したらみんなの方を振り返って終了です。

 

隣の教室から、1・2年生がぞろぞろと見学にやってきます。

「まず、手話に翻訳された詩を見て、理解を深めるんだよ」

「詩の暗記は1行ずつ増やして、少しずつ書いて覚えて、練習とたしかめを繰り返していくんだよ」

と、掲示している「どきん」の書き取りを、先生がペラペラめくりながら説明します。

「いーっぱい練習してるね!」と驚く1・2年生。

1年後と2年後には、自分の番が回ってくるんだよ。

 

今年は、司会進行からホワイトボード消し、

書かれた詩の添削からすべて、子どもたちが行いました。

結果は…全員ひとつも間違えずパーフェクト!

 

全員暗記できていたことも素晴らしいのだけれど、

授業時間内にみんなの発表を終わらせられたのは、

小4の先輩たちの段取りがよかったからだよと先生が言うと、

小3がすかさず後ろを向き、小4に「ありがとう!」

と、盛大な拍手を送っていました。