手話でまなぶ「どきん」
手話と日本語を行ったり来たりしながら、詩の世界を旅する子どもたち。
前回は谷川俊太郎さんの詩「どきん」を、
今回は同じ題材を使った手話の授業です。
教材は、先生が「どきん」を朗読している手話動画。
それを見て、子どもたちは手話で詩を理解し、手話による詩の朗読を楽しみます。
そうして、詩というものへの理解を深めていくのです。
授業の最後には、子どもたち1人ひとりが詩を朗読し、
それを先生が講評します。
「つるつるのときは、この手の形でいいけど、「おしてみようかなあ」のときの手の形はこっちだよ」
「ひたひた歩いているところの表現が少し単調だね。歩きはじめは慎重な感じで」
「だれかがふりむくところは、少し時間をおいて、ためが必要だね」
手話語彙の正確さだけではなく、朗読時のメリハリだって大事です。
また、「つるつる」していたり「ゆらゆら」していたりする
「何か」の様態を表すための手の形や動き、
顔の部位を動かすことで表れる文法表現のエラーなど、
先生は細かいところまで見逃さず、丁寧にコメントしていきます。
はにかんだり、緊張したり、
逆に情感たっぷりに朗読しすぎて笑いを誘ってしまうなど、
子どもたちの反応はそれぞれですが、
普段のおしゃべりの手話とはちょっと違う詩の朗読に、
表現することの喜びを感じているようでした。